October 31, 2008

甲田光雄医師について、書き残したいこと その3

甲田医師から怒られそうですが、○○運動や、あれを食べる・これを食べないということが、健康法ではないと思うのです。

なにかを追求し、目的を持って、いつも張り切っていること。
こうした状態が、私たちの心と体を健康にしているのです。
甲田医師について考えると、つい、そう感じてしまいます。

甲田医師は、自身の病気から、教科書的・世間的な正誤を捨てて、自らの体で断食や少食の効果を検証してきました。
自分の頭で考え、自分の体で実行し、また、多くの患者さんの「治る力」を信じて治療に当たり、自分の「生」をまっとうした、私が知る中で唯一の人です。

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October 15, 2008

甲田光雄医師について、書き残したいこと その2

例えば、○○が健康によいと耳にして、早速取りかかったとします。
1週間ほど続けても効果が見られないと、たいていの場合、これはダメだとあきらめてしまいます。

飽きっぽくて、根気がなく、いいかダメか口先だけの批評が多いのが、今の時代を生きる私たちの特徴ではないでしょうか。

甲田医師は、少食・断食という健康法と出会って「これだ」と思い、50年以上にわたって少食・断食を実行してきました。
長年、自身の欲望や周囲の冷笑と戦いながら、ただ一つ見つけた「少食・断食がすべてを救う」という真実を追い求めました。
言い換えれば、真実にするために、人生をかけて追求したのです。

自由と安らぎを
得るための少食

今の日本は、不景気とはいえ、食事に困ることはそれほどないでしょう。
スーパーにはさまざまな食材が並び、コンビニには24時間手軽に食べられる物がそろっています。

それなのに、どうして食事をへらさなければならないのか。
少食とはなんて不自由な生活だろうと思ってしまいます。

甲田医師は逆に「自由ってなんやと聞き返したい」と言います。

食べ過ぎた結果、病気になることこそ不自由です。
自分がやりたいことをできないだけでなく、家族や周囲の人たちにも、大きな迷惑をかけることになります。

食事で得られる満足は、一時的なものです。
もっとおいしいものを、もっとたくさん食べたくなり、際限がありません。
けっきょく私たちは、いくら食べても満たされないから、つらくなってしまうのです。

人間には、単に栄養とエネルギーを得るためだけでなく、おいしい物をたくさん食べたいという欲望があります。
この欲望から解放されることで、自由と安らぎが得られるのでしょう。

しかし、食欲が私たちを振り回す力を、甲田医師自身、身をもって痛切に知らされてきたと言います。
「少食を成功させるために、食べたらあかんと自分を縛るのではなく、食事をいただくことに感謝の気持ちがなくてはなりません」

少食は、体の本来の機能を働かせる正しい量の食事です。
とはいえ、病気になりたくないから、健康にいいから、やせたいからという理由だけで少食に取り組んでも、長続きしにくいものです。

少食にすれば、未来はどう変わるのか、想像してみましょう。
少食で食費が削減でき、家計は助かるし、調理や献立作りにかかる時間と労力をへらせます。
そしてガスや電気などのエネルギーをあまり使わないので、地球の環境を守ることにもつながります。

日本の高齢化は進んでいますが、少食でいれば年を取ってからも、寝たきりや認知症になることはありません。
日本じゅうに広まれば、医療費はぐっとへるはずです。

日本では飽食と肥満が問題となっていますが、世界人口の約8分の1に当たる8億の人々が、飢えに苦しみながら暮らし、多くの子どもたちが命を落としています。
少食が世界じゅうに広まれば、食糧不足の心配はありません。

少食で、人間の命も、動物の命も、植物の命も、地球の資源もたいせつにすると、すべての生き物と共生・共存ができて、ほんとうの意味で幸せで平和な時代になる。
甲田医師はそう話していました。

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October 10, 2008

甲田光雄医師について、書き残したいこと その1

甲田医院院長の甲田光雄医師が2008年8月12日に亡くなりましたた。
甲田医師は1924年8月2日生まれ。
私はこの10年くらいの間に仕事で5~6回ほど甲田医師に会いました。
甲田医師は「関西人のおじいちゃん」で、私の話をあまり聞かずにしゃべりたいことを一方的にしゃべるだけだったし、カメラを向けると張り切って180度開脚して若さをアピールするなど、ある意味、お茶目な人でした。
しかし、会った時間がほんのわずかでも、恐ろしく印象深く、甲田医師の言葉を私のできる範囲で残しておきたいという思いがあります。

大飯食らいだった
「断食博士」

甲田医師は、何万人もの人々に断食や少食を指導してきました。
そして、難病がみごとに治ってくるという症例が、続々と出てきました。

健康になりたいと思って、断食や少食を実践すれば、なんとか生き抜こうとするエネルギーが、体の中からわき上がってきます。
そして、体が軽くなり、どんどん元気になってきます。
甲田医師によると、これが自然の法則なのだそうです。

甲田医師自身が、最初に断食を行ったのは1950年のことです。
ここ数年は、以下のような少食生活を送っていました。
朝3時 起床
昼12時 青汁を飲み、生の玄米をすりつぶした生玄米粉と豆腐を食べる
夜6時 青汁とニンジンジュースを飲み、生玄米粉、豆腐、ゴマ、海藻類を食べる
※午前中は、水と柿の葉茶をたくさん飲み、食べ物はいっさい取らない
甲田医師は、食べない楽しみを味わいながら、毎日、気持ちよく生活したといいます。
ただ、甲田医師自身、生来の大飯食らいで、甘い物好きだったそうです。
「まんじゅうでも大福でも、1つなら食べないほうがましで、3つも4つも食べないと満足できなかった」と話していました。

甲田医師が少食を続けるようになったきっかけは、慢性肝炎を断食で治したことでした。
中学のときに、食べすぎのために慢性の胃腸病にかかって、2年間学校を休みました。
その後、復学したのですが、肝炎を患い、慢性化してしまいました。
健康になりたい一心で医師を志し、大阪大学医学部に進みました。
ところが慢性肝炎は治らず、大学3年のとき、十二指腸潰瘍、大腸炎、胆嚢胆道炎まで患って、大阪大学附属病院に入院することになりました。
当時の最先端治療を受けても、病状はいっこうによくなりません。
そして、主治医にこう言われたのです。
「甲田君。いつまでもこんなとこで治療を受けるよりは、家に帰ってのんびり養生したらどうや」。

甲田医師は、現代医学でだめなら民間療法で治らないかと、いろいろな本を読みあさりました。
そして知ったのが、断食療法です。
試してみたいと思って主治医に相談したら、「断食したら死んでしまう」と、ものすごくしかられました。

覚悟を決めて、生駒(奈良県)の山に登り、11日間の断食をやりました。
断食で甲田医師の体は回復していったのです。
繰り返し行えば、病気は治るかもしれないと、甲田医師は希望を持ちました。
そして、断食には、現代医学でまだ解明されていない深い真理が秘められていることを、体で感じ取ったのです。

それからは、大学で現代医学を学びながら、何度も断食を行い、少食にも取り組むようになりました。
どうして食を断つことでこんなに元気になるのか、医学的に解明しようと、甲田医師は考えていました。

ただ、最初から少食を実行できたわけではありません。
食事をへらすと、体が回復していくのがよくわかりました。
ところが、しばらく続けると、甘い物が食べたくて、たまらなくなるのです。
食べるとてきめん、体がだるくなります。
「これはいかんと、もう今日から甘い物は食べないことにすると決心するのですが、1カ月もたたないうちに、あんころもちを3つも4つも食べてしまう。そんな失敗ばかりです」

医者をやめて死んでしまおうと思い詰めたこともあったそうです。
そんなときでも、「待てよ。どうせ死ぬのやったら、その前に腹いっぱいぜんざいを食べておこう」と思う始末です。

甲田医師自身がさんざん苦労して、「少食にしなければならない」と自分を縛るのではなく、「少食になりたい」という思いを強くすることがたいせつだと気づきました。

やがて、食べ物への執着が消え、1枚の葉っぱ、1粒の米も、感謝して食べなくてはならないと、実感としてわかるようになったそうです。

心と体を蝕む
「宿便」

私たちは、「今まで健康だったのが一変して病気になった」と思いがちです。
ただ、甲田医師によると、病気は突然かかるものではありません。
「宿便」をためる生活を続けて、その結果として病気になるのです。

宿便がたまってくると、心と体の症状が現れます。
○いつも疲れた感じがして、手足が冷たい
○頭がスッキリせず、体のあちこちにしょっちゅう湿疹ができる
○取り越し苦労が多く、余裕がない

宿便とは、腸管内に滞った物の総称です。

胃腸の消化能力を超えて食べ物を取ると、食べ物の一部がうまく消化されず、腸管内に残ってしまいます。
これが宿便です。
人間の体は、口から肛門まで、消化管という管が1本通っています。
いつも大量の食べ物を摂取していると、消化管の途中で詰まりが生じてしまいます。
車の量がふえすぎると、道路が渋滞することと同じです。

腸管が長く伸びたり、横に膨らんだりして、宿便を収容します。
そして腸内細菌の出す酵素(化学変化を促す物質)が、宿便を分解するのですが、食べすぎが続くと分解が追いつきません。
やがて腸管が垂れ下がって、腸管どうしや、腸管とほかの組織などが癒着し、腸管の動きが鈍くなるのです。
これを甲田医師は「腸マヒ」と呼んでいます。

腸マヒがあると、腸管を内容物が通過できなくなり、宿便がさらにたまってくるわけです。
また、宿便が分解される中で発生した有害な毒素が、体内へ吸収されてしまいます。
そして、毒素が血液の中へ入り、体じゅうの臓器へと運ばれます。
結果、全身の倦怠感やアレルギー症状、肩こり、頭痛、肌荒れ、ひどい口臭など、いろいろな不快症状が出てきます。
「宿便は万病のもと」といっても過言ではありません。

道路の渋滞を解消するために、車両の通行を制限します。
これと同様に、宿便の解消には、食べ物が消化管に入ってくるのを止める、あるいはへらすのが効果的です。
断食で宿便が出るのは、モチリンという消化管ホルモンが、空腹時にたくさん分泌されるためです。
モチリンは「腸管の掃除屋」で、腸管の運動を活発にして、腸の内容物を下部に移送し、早く体外に排せつさせます。

宿便が出ると、症状は劇的に好転してきます。
甲田医師は、難病の患者さんがどんどん治っていく姿を見ながら、現代医学ではまだわからない真理がある、断食療法は間違っていないと確信しました。

犬や猫などの動物は、体の調子が悪くなると、日ごろの好物でも食べなくなります。
これは食べ物を断って自然治癒力を高め、体調を回復させる大自然の計らいに従っているわけです。

人間も、体調をくずして高熱が出ると、通常は食欲が落ちてくるものです。
ところが、食べないと栄養不良になり、弱ってしまうと考えます。
食欲がないのに無理して食べるから、ますます体がだるくなって、治る病気も治らないのです。

食欲のないときは、大自然の計らいにすなおに従って食べない。
また、食欲があっても、積極的に食をへらす。
すると、自然治癒力が高まり、体が疲れなくなって活力がわき、頭がさえて、なんともいえないくらい気持ちのいい生活を送ることができるのだそうです、
「少食に病なし」と甲田医師は話しました。

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September 26, 2008

レシピ

ショウガシロップ

[材料]
ショウガ 100g
砂糖 100g
水 1カップ
レモン汁 大さじ1

1 ショウガは皮つきのまま薄切りにして小鍋に入れ、砂糖、水を加えて煮る。沸騰したら弱火にして10分ほど煮て、こす。
2 冷めたらレモン汁を加える。

※シロップと炭酸水を1対3で割れば、ジンジャーエールができる。
※使用したショウガを電子レンジで1分加熱し、水気を飛ばしてからグラニュー糖をまぶすと、お菓子代わりになる。

ショウガジャム

[材料]
ショウガ 100g
砂糖 100g
ハチミツ 大さじ2
水 大さじ1
レモン汁 大さじ1

1 ショウガを皮つきのままおろす。
2 耐熱容器にすべての材料を入れて混ぜ合わせ、電子レンジで5分加熱する(ラップはしない)。一度混ぜて、さらに2~3分加熱。

※仕上げはゆるいぐらいでとどめる。
※とても辛く、刺激的な味。
※紅茶などに入れて飲むとよい。

燻製

[材料]
ゆで卵 2個
イカ 150g
フランクフルトソーセージ 2本
紅茶(ほうじ茶、中国茶など)の葉 50g
塩 小さじ2分の1

1 ゆで卵は皮をむき、塩を小さじ4分の1振る。
2 イカは食べやすい大きさに切り、塩を小さじ4分の1振って20~30分置く。
3 アルミホイルにシワを寄せて中華鍋に敷き、上に紅茶の葉を広げる。焼き網を載せ、材料を並べてふたをする。
4 強火にかけ、煙が出始めたら弱火にし、15分いぶす。途中で一度、材料を裏返す。

※よく換気する。
※樹脂加工の鍋は使用しない。

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July 09, 2008

触れ合う効果

触られた人だけでなく
自分自身も安らぐ

 私たちは、だれかと肌を触れ合わせて生活することがたいせつです。肌の温もりの気持ちよさ、そこから得られる安らぎは、とても幸せな感覚。
 ですから、もし、いっしょに暮らしている家族やパートナーがいるのなら、ためらわずに触れてください。
 赤ちゃんや幼い子どもは、たくさんなでて、抱っこして、キスをしましょう。
子どもへのスキンシップで身体感覚を養うことは、子どもの心の発達にもつながると、発達心理学の分野で報告されています。
 そして、スキンシップの効果は、大人から子どもへの一方方向ではありません。触れている大人も、孤独や不安を癒されているのです。
 子どもが思春期に入り、抱き締めるのに照れやためらいがあっても、マッサージをしてあげるなど、いろいろと理由をつけて触らせてもらうといいですね。
 そして、年老いた両親は、人生の寂しさを感じ、触れ合いを必要としています。優しく体をさすってあげて、いたわり、力づけてください。
 中には、幼いころに両親から抱き締められた経験がなく、あるがままの自分を受け止めてもらえなかったと、寂しい思いをした人もいるでしょう。そのような両親にこそ、自分から手を伸ばし、体に触れてあげましょう。

親子で触れ合う時間が
持てなかった前の世代

 昭和30年代以降、日本の社会では核家族化が進みました。そのため、当時の親たちは、前の世代のサポートや育児経験の伝承を受けることなく、子育てをしなければなりませんでした。
 出産に焦点を当ててみると、やはり昭和30年代以降、自宅出産から医療施設での分娩へと急激に進みました。医療の管理のもとでの出産が、衛生的で安全だと考えられました。しかし、陣痛促進剤(陣痛を起こしたり強めたりする薬剤)を使用したり、会陰切開(出産時に会陰をハサミで切ること)を行ったりする、医療に任せた“効率的”な出産は、母親にとって孤独で、つらい経験になってしまったのです。そして体力を消耗した出産直後から、たった一人で子育てに取り組まなければなりませんでした。
 このように、出産や子育てをゆったりと楽しむ余裕もなく過ごしてきました。それはそれで、時代の流れでしたので、しかたがなかったのです。
 ただ、人と人との関係に、取り返しのつかないことはありません。子どものころに親からのスキンシップが足りなくても、自分から親にそっと寄り添い、体ごと受け止めることで、安らぎに満ちた関係をこれから築けるはずです。
 一人で暮らしている人は、自分で自分を気持ちよくさすることもたいせつですが、できれば触れ合えるパートナーを探してください。
 一方、せっかくパートナーといっしょに暮らしているのに、それぞれの役割分担をこなすだけで、肌を触れ合わせる機会が全然ない人もいます。これは、あまりにももったいないことです。
 女性の体は、ホルモンに大きく左右されています。ホルモンの分泌はストレスの影響を受けるのですが、日常生活のストレスはスキンシップで解消します。特にセックスは有効です。
 女性の場合、健康の面でも、だれかと肌を触れ合わせ、心身の緊張を解くことがたいせつなのです。

体と向き合うことで
人生が豊かになる

 ところで、更年期や月経時に起こる不快な症状で、「めんどうくさい」「だから女は損だ」と自分の体に肯定的になれない女性が多いようです。
 しかし、地球上には、閉経や月経を喜んで迎える文化もあると、『オニババ化する女たち』(三砂ちづる著)に書かれています。
 ブラジルのアマゾンに住む先住民の村では、女性が閉経すると、とても喜ぶのだそうです。閉経によって生殖と離れ、セックスだけを楽しめるからです。活発にセックスをすることで、女性はいきいきとしてくるのでしょう。
 また、北アメリカの先住民は「月経の度に女は生まれ変わる」と考えているとのこと。およそ1カ月の間にたまった老廃物などを、月経できれいさっぱりと脱ぎ捨てることができるわけです。
 そして日本でも、昔の女性たちは、月経血を自分の意思で出したり止めたりして、コントロールすることができたと書かれています。排尿するときと同じように、膣でためていた月経血をトイレで出すのです。このように月経血をコントロールすることで、月経がダラダラと続かず、個人差もありますが3日ほどで終わるのだそうです。
 月経、出産、閉経は、女性だけができる豊かな経験です。もっと積極的に女性としての体と向き合い、いとおしみ、自分が女性であることを楽しむといいでしょうね。
 今の日本では、多くの人が漠然とした生きにくさを感じているように見受けられます。だからといって、自分の殻に閉じこもったり、周囲の人にいらだちをぶつけたりしても、孤独感がいっそう増すだけです。
 まず、目の前にいて、触れ合える家族やパートナーをたいせつにして、肌の温もりに触れること。そして、ふっと満たされるような体験を重ねることが、自分自身も、家族をはじめ周囲の人たちも、あるがまま受け止めることにつながるのです。

参考文献/『オニババ化する女たち』(光文社新書、三砂ちづる著)

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April 24, 2007

カゼに抗生物質は効かない

日本呼吸器学会は、2003年にカゼの診療指針「成人気道感染症診療の基本的考え方」をまとめました。
翌年の2004年11月に、日本小児呼吸器疾患学会と日本小児感染症学会は、「小児呼吸器感染症診療ガイドライン2004」をまとめています。

この2つの指針で、カゼの治療に抗生物質は効果がないと指摘されています。

カゼは、鼻からのどまでの「上気道」が炎症を起こした状態。

カゼの9割はウイルス感染が原因です。
抗生物質(抗菌薬)は、体内で細菌が増えるのを抑える薬ですから、ウイルスを抑えられません。
インフルエンザを除いて、有効な抗ウイルス薬は存在しないのです。

それでも、今なお、多くの医師、特に小児科医は、カゼの患者に抗生物質を処方します。
その理由は、溶連菌感染症(※)、中耳炎などの細菌感染症の可能性もあるためです。

しかし、海外の研究で、抗生物質はカゼの症状改善に効果がなく、細菌感染も予防しないという結果が出ています。

また、抗生物質の乱用は、下痢やアレルギーを招いたり、薬が効かなくなる「耐性菌」を増やしたりします。

カゼを治すのは、薬ではなく休養と栄養。
睡眠をじゅうぶんに取り、水分とビタミンを補給しましょう。
普通は3~7日で治ります。
体力が低下している場合は、14日くらいかかることもあります。

セキや鼻汁などがひどくて、体力を消耗していれば、症状を抑える薬を飲んだほうが体が休まります。

発熱は体がウイルスと戦っている免疫反応で、ウイルスが増殖しにくい環境を作っています。
ただ、高熱だと体力を消耗するので、解熱剤を短期間使用したほうがいいでしょう。

カゼの発症時、特に発熱時は、最もウイルスを他人にうつしやすいので、外出は避けてください。

症状が4日以上続いたり、徐々に悪化しているときは、受診します。
カゼで受診する目安は、下記のとおりです。
1 39度以上の熱が出た
2 発熱に加え、発疹やリンパ腺の腫れ、腹痛、頭痛などの症状が出ている
3 1日に何度も吐いたり、下痢をしたりする
4 セキがひどく、眠れない
5 鼻汁が黄色、あるいは緑色である→細菌感染の可能性がある
6 のどが激しく痛み、腫れている→細菌感染の可能性がある
7 子どもの場合、視線が合わない、眠りがちなど、ふだんと様子が違う

○まとめ
普通感冒(鼻咽頭炎) [症状]いわゆる鼻カゼ。鼻汁、鼻づまり。熱はあっても38.5度以下 [抗生物質の使用]有害無益とされ、適応がないとする報告が多い
咽頭炎・扁桃炎 [症状]発熱、悪寒、だるさ、頭痛、のどの痛み、扁桃腺の腫れ [抗生物質の使用]多くはウイルス性であり、溶連菌感染を除き、投与は不要
クループ症候群 [症状]犬の遠吠えのようなセキ。声がれ。呼吸困難 [抗生物質の使用]多くがウイルス性であり、一部の細菌感染を除き、不要

※溶連菌感染症:ようれんきんかんせんしょう

○症状
A群β溶血性連鎖球菌(溶連菌)という細菌の感染で起こる病気の総称。
溶連菌はありふれた細菌の一つです。
溶連菌に感染したり発症したりするのは主に幼児や学童で、乳児が感染することは比較的少ないといえます。

溶連菌に感染すると、まず、咽頭炎や扁桃炎など、いわゆる「のどカゼ」の症状が現れます。
39度前後の急な発熱で始まって、のどが赤く腫れて痛み、のどの入り口も赤く炎症を起こしています。
首のリンパ節が腫れたり、中耳炎などを起こしたりします。
また、吐きけや嘔吐、頭痛、 腹痛、筋肉痛や関節痛を伴うことがあります。

その後、赤くて小さな、かゆみを伴う発疹が、首、胸、手首、足首に現れ、全身に広がる場合もあります。

舌が白いコケに覆われ、3~4日するとイチゴのように赤くなってプツプツになります。
これは「いちご状舌」と呼ばれ、溶連菌感染症の特徴の一つです。
そして口角も荒れます。

○治療
抗生物質を10~14日ほど飲み続けて治療します。
処方された抗生物質の量と回数を守って服用しましょう。
発熱や発疹が治まっても、細菌は体に残っています。
途中で薬をやめてしまうと、症状が再発します。

また、急性腎炎やリウマチ熱、アレルギー性紫斑病などの合併症を起こすことがあります。
合併症を防ぐためにも、抗生物質を飲み続ける必要があります。

幼児から学童期の子どもの場合、1~2日で熱が下がって発疹も軽くなり、1週間以内でのどの痛みは治ります。
その後、指先の皮膚が薄くべロベロとむけ、3週間程度で治まります。

3歳以下の子どもの場合、熱や発疹が出ず、のどカゼと同じ症状しか現れないことがあります。
そのため、ウイルスによる咽頭炎や扁桃炎と区別しにくいといえます。
2日以上のどが腫れて痛むときや高熱や発疹が出たときは、カゼと自己診断せず、必ず小児科を受診してください。
抗生物質を飲めば、症状は2~3日で軽くなります。

○ホームケア
脱水症状を防ぐために、こまめに水分を与えます。
のどの痛みが強い時期は、のどに刺激を与えない、消化のいい食事を与えます。
体力を消耗しないようにすれば、おふろに入れてもかまいません。 

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January 26, 2007

せめてオチをつける

やたら他人の生き方に口を出してしまうのは、その人をほんとうに心配しているのではなく、単に何か言いたいだけです。
親身になって考えたら、簡単には他人の領域に踏み込めないものですから。

それなのに、「あの人は私の忠告に耳を貸さない」と逆ギレします。
自分が親身になっていないのだから、当然のことなのに。

「世間の目は厳しいわよ」などと口走るときは、自分で自分を窮屈な枠にはめているのです。

そもそも「世間」の人はだれなのでしょう。
アルゼンチンの人々は、「世間」に含まれません。
地球の裏側まで行かなくても、自分をまったく知らない人々は、隣町に住んでいても「世間」といえません。
また、親・兄弟・配偶者・同僚・友人を「世間」でくくるのは、おかしい。

ですから、「世間」は、自分の顔や名前を知ってはいるものの、日常会話を交わすほど親しくない、ふだんは自分に無関心な人々となります。

実際は、自分自身のあいまいな価値観を、周囲に投影したものが「世間」。

「メイクをしないで出かけるなんて、世間の目が恥ずかしい」と気になる場合。
すっぴんの自分がなんとなく恥ずかしいだけです。
多くの人が、自身の顔を鏡で細かくチェックしても、他人の顔はあまり見ていません。

ところで、他人に対して攻撃的になるのは、過剰な自己防衛。
「弱い犬ほどよく吠える」というように、弱くて、つまらなくて、自分で自分が嫌だから、周りにかみ付くわけです。

まさに「口は災いの元」。
口を開くたびに、周囲に迷惑をかけ、疎まれ、嫌われ、自分にトラブルを招いているわけです。
それでも、おしゃべりは楽しくてやめられない。
だったら、せめて起承転結をつけて、必ずオチをつけましょう。

自分の不運や悲劇も、他人にはちっともおもしろいものではありません。
ですから、笑い話に作りかえて、最後に自分を笑い飛ばすぐらいのサービス精神は忘れないように。

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「正義の味方」が「みんなの悪者」

正義を振りかざす「正義の味方」が、自分の知らない間に「みんなの悪者」になっていることがよくあります。
自分にとっての「正しいこと」が周囲に通じないと、ものすごく怒ったりするからです。

「ワタクシは正しい。普通の感覚の持ち主だ」と確信していたら、他人を決して理解できません。
暑さ寒さの感覚が個々人で違うように、なにを正しいと見るかは人それぞれ。

そんな個々人で構成されている世の中なので、多くのことは簡単に一言で割り切れません。
善か悪か、正か誤かにスッパリ分けられないのです。

人間もそう。
大好きな人をときどきひどく憎んだり、好きと憎しみが同居することも。

答えがない状態は、キツイ。
だから、「要するに~」と決めつけたい欲求には気をつけましょう。
「絶対的真理」ほど、うさんくさいものはありません。
わかりやすく、決めつけるようなスローガンは、一見、かっこよいのですが、発した本人はなにも理解していない可能性は高いものです。

自分の感覚を疑うこと。
世の中と、自分自身の、矛盾や限界を認めてしまいましょう。
この作業は、たいへん疲れるのですが。

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行き場がなくても

今の平和で豊かな日本では、多くの人が、かわりばえのしない毎日の中で、退屈さといらだちを抱え、窒息しかけているようです。

私はそうでした。
だから、私は一人で旅に出かけました。
アフリカの砂漠へ。
東南アジアのジャングルへ。

場所を変えても、相変わらず同じ自分。

なんてつまらない私。
そんな私でも、そのまま丸ごと受け入れてくれて、さらにワクワクさせてくれる人との出会いを夢見ました。

30代半ばで、ようやく悟りました。
すべて妄想だと。

自分のことを全面的に受け入れてくれる人はいません。
逆もまた真なり。
私だって、だれかを全面的に受け入れてはいないのです。

他人に人生を導いてもらおうなんて、甘いかったわけで。

どんなに自分がきつくて、つまらなくても、行き場がなくても、それはそれでいいのかもしれません。

バラ色でない人生に失望する暇があれば、今ここで、社会や他人とかかわりながら、日々を充実させるよう行動したほうがいいようです。

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January 20, 2007

隠れ貧血を改善して元気ハツラツ!

女性は「鉄欠乏性貧血」に注意してください。
鉄欠乏性貧血は、血液の赤血球という成分に含まれるヘモグロビン(血色素)が不足して起こります。

ヘモグロビンは、全身の細胞に酸素を運んでいます。
ヘモグロビンの生成には、鉄が不可欠です。
体内の鉄が不足すると、ヘモグロビンが少なくなって、鉄欠乏性貧血が引き起こされます。
そして、体が酸欠状態になり、さまざまな症状が現れます。

例えば、脳の酸素が不足することで、あくび、思考能力の低下、めまい、頭痛などが起こります。
それから、筋肉の酸素が不足すれば、全身がだるくなり、疲労感が出てきます。
また、不足した酸素を補うため、心臓が大量に血液を送り出そうとして、心臓の拍動が速くなります。その結果、息切れや動悸なども起こります。

精神的にも肉体的にも疲れやすい、イライラする、根気が続かない、あくびばかりしている、周囲の人に「顔色が悪い」「肌がくすんでいる」と言われた……いくら高価な美容液をつけても、自己啓発本を読んでも、肌も心も今ひとつという人は、軽い貧血になっているかもしれません。
心当たりのある人は、鉄を補う食事を心がけましょう。

鉄には、レバーや肉類、魚類などに多く含まれる「ヘム鉄」と、野菜、豆類、穀類、海藻、卵、チーズ、貝類などに多い「非ヘム鉄」があります。
ヘム鉄は非ヘム鉄に比べ、体に吸収されやすいことがわかっています。
例えば、牛肉に含まれる鉄の吸収率は20%ですが、ホウレンソウでは1%くらいです。
効率よく鉄を摂取するためには、動物性食品をしっかり取りましょう。
それから、たんぱく質とビタミンCは鉄の吸収を助け、ビタミンB群は造血機能を高めます。

ところで、「鉄を緑茶やコーヒーなどといっしょに摂取しないほうがいい」と聞いたことがあります。

緑茶、紅茶、コーヒー、ワインなどにはタンニンが含まれています。
タンニンとは植物由来の渋みの成分です。

ある鉄剤を使った実験で、試験管の中では、鉄がタンニン酸と結合して、体に吸収されにくい状態(高分子キレート)ができたと報告されています。

このため、前述した「鉄を緑茶やコーヒーなどといっしょに摂取しないほうがいい」という話が広まったのでしょう。
しかし、臨床試験では、タンニンを含む飲料で鉄剤を服用しても、貧血の改善効果は水で服用した場合とあまり変わらなかったそうです。

貧血が気になる人は、緑茶やコーヒーなど気にせず、食品やサプリメントで継続的に鉄を摂取することを心がけるといいですね。

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