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親と上手に別れる

最近、女性誌を見ていると「母親と娘の葛藤」をテーマに、著名人が親子関係を告白しているケースが多々見られます。
永遠のテーマですね。
家族。
親子。

元オセロの中島知子さんが、ご自分の家族関係について、『婦人公論』で語っていらっしゃいました。


中島知子さんの一連の騒動の後、テレビに出ている、いわゆる「ご意見番」は「洗脳されている」「マインドコントロール」と散々なコメントをしていました。
まあ、一般に、テレビが最も保守的なメディアですから、当然ですね。
「家族愛」という印篭が目に入らぬか!と。


ただ、私だけでなく、親子関係で散々悩んできた人間は「中島知子さんは実家に帰りたくないんだろうな……」「親と痛くないんだろう」と、ニュースを見ながら薄々感じていたのではないでしょうか?


実家に居場所がない。
というよりも、いっしょにいるとつらくてたまらない。


私も30歳前後の頃、実家に帰っているときに激しい胃痙攣を経験しました。
すごく苦しんだ私に、母親は「アンタの生活習慣が悪いんじゃない?」の一言。
違うよ、実家で過ごすストレスだよ。


きっと、中島知子さんは、ずっと「いい子」の時期が長かったのではないでしょうか。
それが、ストレス→激太り、過剰な行動、となったのではないかと。
もう1つ、「私は親からこんなにひどい目に遭わされた」という被害者意識が、知らず知らず、周囲への甘えを生んだのかもしれません。
自分が傷ついたという代償を、親ではなく、周囲の人に期待し、過剰に求めてしまったと推測します。



私が悲しかったのは、中島知子さんが仕事を失ったこと。
保守的なテレビの世界に、元の形で中島知子さんが戻ってくることはないと思います。
その点、杉本彩さんは、うまく親と決別なさったのではないでしょうか。


さておき、私たちの日常生活に、子どもの頃から受けてきた親の影響は大なり小なりあるでしょう。
しかし、それを過大にしてしまうと、他人と適切な関係が築けず、もし信頼を失えば仕事・収入も失います。
まったくの他人ですが、中島知子さんのことが悲しいのです。
仕事は失ってはいけない。
それが経済的に自立して、親と離れる大事な手段だから。
また、仕事を通して社会で他者に信用され、多様なつながりを作ることで、親の影響は減っていくはずです。


親と別れる方法はそれぞれですが、私の第一歩は電話に出ないことでした。
仕事中にもかかってくる親の電話があまりにも不愉快で「出られなくなった」のほうが事実には近いかもしれません。
結果としては、「親の要求を子どもが必ず受け入れる」と思い込ませないようにできたようです。
40歳を過ぎてやっと、「親にはもう煩わされない」と自信を持って言えます。


こんな感慨、経験者でなければ理解できないので、他者に伝えるときにはかなり注意が必要です。
「自分の親なのに、ひどい!」などと言われて、傷を深くすることになるからです。
親にも、他者にも、期待しないほうがいいでしょう。
話せばわかるのだったら、人間の過去の歴史に争いはなかったでしょう。


カナダの精神科医 エリック・バーン博士の言葉。
過去と他人は変えられないが未来と自分は変えられる。


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